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2005/03/04

北海道旅行   ( 4-10 )

 二年の夏休みは、北海道を旅した。 やはり周遊券と有り金全部を持って、私は上野から東北本線に乗った。 青森で青函連絡船に乗り、3等船室でごろ寝をして、早朝私は北海道に着いた。 北海道は、母の故郷だったので、宿泊地には困らなかった。 札幌も根室も北見も親戚の家に泊めてもらった。 
 札幌では、月寒牧場でジンギスカン料理をご馳走になった。 広々と続く牧場の緑に、心も広々となる気がした。

 根室は北海道の中でも、東端に当たる。 根室本線の鈍行でごとごと揺られている内に、いつの間にか眠ってしまった。 しばらくして、私は寒気ににブルッと身震いして目が覚めた。 窓から、白く霧が流れ込んでいた。
 外は、今まで見たことのない風景に変わっていた。 エゾ松、トド松の大木からサルオガセが垂れ下がっていた。 魔法にかかった森にでも迷い込んだような気がした。
そこは根釧原野であり、その霧を地元の人は“ガス”と呼んでいた。
 
 私が根室の母の親戚の家を訪ねると、
 「お母さんそっくりだからすぐ分かった」
 「東京からはるばる来た人に、風邪をひかせたら大変だ」
 親戚のおじさんはそう言いながら、ダルマストーブにじゃんじゃん薪をくべてくれた。
赤く燃える火を見ながら、夏にストーブなんてと思ったが、実際に少しも暑すぎると感じなかった。 ガスに包まれた根室はビックリするほど冷えていた。

 根室の次は、摩周湖、阿寒湖と見て、北見に出た。 そこの親戚の家では、緑色のアスパラをフライパンでバターを加え、サッと炒めてくれた。 その頃、アスパラといえば、缶詰めの白いのしか見たことがなかったので、すごく新鮮に感じた。

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