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2005/03/18

医学部問題   ( 4-16 )

 そんな訳で、医学部問題も大まかな事は知っていたが、余り興味はなかった。
 だいたい医学部というところは、封建的徒弟制度のもと、言いたい事もいえず、ひたすら耐え忍んでいるというイメージが従来からあった。 教授の回診時の光景は“大名行列”とか“金魚のフン”とか呼ばれているのも聞いた事があった。
 そんな医学部で、医局長に“無礼”な行為があったとかで、17名の学生が処分された。 しかもその場にいない学生まで含まれていたという。

 当時、医学部では、医師研修制度や、登録医制度という医学生の将来に関わる重要な改革が、学生たちの意見を聞く事もなく、進められようとしていた。 話し合いを求める学生と逃げ回る教授会との間でのいざこざに、教授会が、問答無用の強権を発揮したのだった。 医学部学生が怒るのはもっともだと思えた。 いくら医学部教授会でも、誤認処分は、その内訂正するだろうと思っていた。
 過ちは正す。 それは、研究者、いや人間として、最低限のモラルの一つに思えた。

 本郷に進学した頃、ビラや立看、各セクトのアジ演説から、医学部問題が何ら解決していないのを知って、正直言ってあきれてしまった。 医学部の教授会はどうなっているんだろう。
 ある日、私がいつもの通学コースから時計台を見上げると、赤旗がひるがえっていた。近づくと安田講堂の前に大きな、医学部全学闘の立看があり、医学部問題を全学にアピールしていた。 前では、何人かがマイクで、それぞれの主張を、同時進行的にしゃべっているので、何を言っているのか余り聞き取れなかった。

 医学部の人たちは、そこまで追いつめられているのか、医学部教授会はそこまで頑迷なのか。 私はやりきれなさを感じた。 でも私にはどこかに、まだ大学当局に対する信頼感があった。 医学部教授会が正常な判断能力を喪失していても、東大当局は、それを正すだろう。 もう医学部問題は、全学の学生、教官の周知の事となったのだから。 そんな私、いや私達の期待は完全に裏切られた。 6月17日、早朝、機動隊導入。 大学当局は事もあろうに、真実を主張する学生を弾圧し、医学部教授会の誤りをかばったのだった。

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