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2005/09/26

彼岸花

今年も又彼岸花の咲く時期になった。今年の夏は例年に増して蒸し暑く、薮蚊も多く、里山から足が遠のいていた。ここに来て、朝晩は涼しくなり、久しぶりに近所の里山に行ってみた。

厳しい暑さと、何回かの台風のせいか、草木の葉も、傷みや黄ばみもみられ、なんとなく疲れが感じられる中、鮮紅色の彼岸花を見た時は、ちょっと身の引き締まるような、感動を覚えた。

毎年、本当に彼岸の頃に、間違いなく咲くその華麗ともいえる鮮やかな花々。こんなに繊細で美しいのに、野辺に何気なく咲いている。しかし日本の秋はこの花で持っているともいえる存在感。

これは、ある意味、春のタンポポにも共通して感じられる感覚だ。しかしタンポポの場合はのほほんとした親しみやすさ、暖かさを感じるのだが、彼岸花はどこか違う。気品というか、どこか近寄りがたい神秘さを感じてしまう。この差は何処から来るのだろう。この際、いろいろ彼岸花について調べてみた。

higanbana 彼岸花は、稲とともに、中国から伝来したという。鱗茎に含まれるアルカロイドという毒が、野ネズミやモグラから水田の畔を守るためという。また飢饉の時には、水で毒をさらして除去し、食用になり、吐剤や去痰剤にも用いられる。

京都周辺では、曼珠沙華と呼ばれる事が多いが、これは梵語で、天上の花という意味で、仏教経典には吉兆として、真紅の花が天空から降ってくると書かれているという。

韓国では、サンチョ(相思華)と呼ばれるという。花は葉を思い、葉は花を思うという意味で、花は9月に咲き、葉は花が終わる晩秋の頃から伸び始め、翌年の春には枯れてしまうという生態に、会う事がままならない恋人の心情を託した命名と思われる。

日本各地にも500を優に超える色々な呼び名があるという。なかには死人花とか墓花というあまりいただけない名前もあるが、これは彼岸の頃に咲いている美しい花→墓前に手向けるという繰り返しから、彼岸花→死、墓という連想に短絡した結果だと思う。

“アルカロイドでモグラや野ネズミから遺体を守るため、墓地に植えられた”という説を聞いたことがあるが、遺体はかなり深く埋葬されたし、野ネズミのえさは主に植物性のような気がするのだが・・・。

沖縄でハイビスカスを病院のお見舞いに持っていったところ、看護婦さんが顔色を変えて病室から持ち出し捨ててしまった、という話を聞いた事がある。ハイビスカスには毒成分は含まれないが、その美しさゆえに墓前に手向けられる事が多く、彼岸花と似た連想が働いたと思われる。

卑近な例では、我が家の息子が幼かった頃、金木犀の香りをかぐと、決まって“トイレの匂いがする”といっていた。これは、成長と共に、クチナシやバラなどおよそ、私がいい薫りと思う花の香りすべてに拡張された。息子の頭の中では、花のいい香り=トイレの芳香剤の香り、高じて花の香り=トイレの公式が出来上がってしまったのだった。今でも、私は、息子の前で、香りのいい花の話はしないようにしている。

ともあれ、今年も無事夏を乗り切り、彼岸花をめでつつ里山歩きができるようになった事が嬉しい。近年とみに夏を乗り切る事が大変に感じるのは、地球温暖化のなせる業か、加齢のせいか、・・・両方でしょうね。

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