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2005/11/16

与太郎さんへの返事

  このページは、管制塔なんて関係ないのですね?

 このコメントに何と答えたら良いのか、しばらく悩みました。初め “あなたへのEメール” を書いてきた、私の気持ちを少しも理解してくれていない、という失望がわきました。次に、この何十年ぶりに再現した全共闘世代の運動の高まりに、私がなんらの反応も示さない事への、善意のお叱りかなと思い直しました。

 事実を言いますと、私自身は三里塚闘争に何らかかわってこなかったので、この段階で何らかの発言をするのが、おこがましいと思って遠慮していました。

 この間の動き、政府による、元被告に対する1億円余の支払い要求、しかも給料差し押さえも辞さないというニュースを聞いた時、何十年ぶりかで、権力の傲慢さと冷ややかさを思い出しました。普通の生活をしている人に対して、それがどんな意味を持つのか、少しでも想像した上での要求だったのでしょうか。

 しかも、三里塚闘争は、権力側に重大な責任があるのです。平和に勤勉に農業を営んでいた農民に、飛行場建設のため一方的に農地明け渡しを迫ったという、権力の傲慢さにより引き起こされました。それを見かね支持した多くの若者。青年特有の直情と情熱、それにたいする機動隊に頼った、力による封殺。当時の多くの大学闘争、政治闘争に共通して見られた政府の対応でした。そうして力の衝突の頂点で大規模な機動隊を出動させ、反対勢力の暴力性だけ際立たせ、闘争の出発点にあった、人々の切実な要求そのものを埋没させてしまう。・・・・・何度見せられた事でしょう。

 そんな中で、私は、左翼勢力の指導方法に疑問を持ち始めました。ただそれは、方法に対する批判であって、弱者の側に立って権力の横暴と戦うという原点に対する支持は少しも変わっていません。

 管制塔の場合も、罪状は器物損壊等々だったと思います。東大闘争の時もそんな罪名だったと思います。それなら私達は、体制側を、農民の生活と人生を破壊した罪、大学当局を、学生の信頼を裏切り人生の理念を踏みにじった罪で訴えたいと思います。
 しかし多くの歴史が語るように、記録は勝利者側に都合がいいように書かれ、敗者の姿は捻じ曲げられていきます。

 この管制塔募金において、ネットはとても大きな役割を果たしたと思います。いうなれば弱者のマスコミです。1億円余という大金が、ネットを通じて多くのかっての仲間や、新しい理解者の輪を広げることで数ヶ月という短期間に集められたという事は、今後の大衆運動に大きな示唆を与えてくれると思います。

 ただ今回の勝利は、あくまで追い詰められた闘争での勝利という側面を忘れたくありません。本当の勝利は、権力側が自分達の落ち度を認め、被害者である農民を支持し戦った側からお金を取る、という発想そのものを撤回させる事であり、当時の政治責任を取ってもらう事だと思います。

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コメント

トラックバックをいただきましたので、コメントをいれさせていただきました。先日も「blogの効用は?」と言う特集をNHKローカルがするので取材されました。

 謄写版世代には、簡単に印刷して自分の意思表明をすることが出来る。という感覚がblogで蘇りました。
 放送は25日で、26日はフリージャーナリスト安田純平さんの講演会の主催者の1人。人が集まらないので苦戦をしています。
 政党関係者出ないものには、この種の運動は辛いものがあります。とくに田舎では。

投稿: けんちゃん | 2005/11/16 16:13

 トラックバックを頂戴したので伺いました三里塚闘争を始め反権力の闘いの多くが仰るように権力の人を人とも思わない傲慢さへの怒りに始まっていると思います。今回の管制塔被告支援連帯のカンパは後退戦を守りきったと言う意味での勝利という点でそれなりに意義を感じています。出来ればこちらで書かれているように政府に賠償させるような本当の勝利を勝ち取りたい物ですね。

投稿: アッテンボロー | 2005/11/16 15:19

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