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2006/01/07

青は何色?

 最近、池や湖に行くと、何種類もの鴨の群れにお目にかかれる。先日行った不忍池では、もう “鴨捕り権兵衛” 状態で、ざっと見ただけでも、カル鴨、オナガ鴨、キンクロハジロ、ホシハジロ・・・・とひしめいている。手に持った餌を食べてくれたりして、人間との関係はきわめて良好だ。

 鳥といえば、昨年は野鳥観察に凝って、色々な場所に出かけ、様々な鳥に出会えた。名前も少しは覚えた。鳥の名前に触れるうちに、青・・・という名前の鳥は、実際のところ少しも青くない、という事実に気が付いた。青ゲラ青鳩青ジ、などはむしろ緑系統だし、青サギ(鷺)にいたっては灰色に近い。青色を強調したいときにはルリ(瑠璃)ビタキオオルリ(大瑠璃)などとわざわざ瑠璃をつけている。

 これらから判断すると、どうも日本人の頭の中では青という大きな枠内に緑系は言うに及ばず灰色まで含まれていた様に見える。そういえば、小さい頃読んだ昔話の馬の名前は大抵 “あお” だった気がする。やっと積年の疑問が解けた気がした。ちなみに最近の競走馬の世界では “あお” は黒をさすみたいだが。

 それにしても、おおらかな色の区分である。ネット検索をして次の事が解った。広辞苑のあおの項によると、“一説に、古代日本語では、固有の色名としては、アカ・クロ・シロ・アオがあるのみで、それは明・暗・顕・漠を原義とするという。本来は灰色がかった白色をいうらしい。”

 一方、私たちが古文として触れてきた平安朝の文学作品の世界は、細やかな色彩にあふれている。源氏物語の十二単の組み合わせ、平家物語の鎧兜の精緻な色彩描写に触れていたので古代より日本人は色彩感覚が鋭敏だと思っていた。

 しかし同じ日本の中でも、貴族と庶民の生活の格差はかなりのものだったのかもしれない。これは色彩感覚の差というより、日常の生活において、色彩を区別する必要性のある無しによるものだろう。毎日、粗末な衣服を着たきりスズメの生活では、当然、衣服の彩りは、話題に上らないだろうから・・・。

 現在、二極分化の危機が叫ばれているが、歴史を通じて日本には、大きな断層があったのかもしれない。戦後、焼け野原から出発して、かなり平等な社会を築き上げてきた日本を、又かっての階層社会に逆戻りさせては、先輩達に申し訳ないと思う。四原色の平等ではなく、多様な彩りの平等な社会を目指したい。

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