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2007/06/11

県庁の星

 この映画は1年ほど前に新聞の批評で目にし、少し見たい気がしたが何やかにやの雑用で見そびれて忘れていたものだ。一昨日テレビで放映されたので見たがなかなか面白かった。話の展開も無理がなく、今日的問題点も満載で、ヒーロー、ヒロインの性格描写にも共感できた。何回かジワッと涙も出た。しかし時間の経過と共に、数々の不満点が浮かび上がってきた。

 県庁のエリートすなわち県庁の星、野村が、スーパーに研修に派遣されたが業績不振の真っ只中。店長も従業員もつぶれない事だけを願って目先の対応に終始している。野村は建て直し策を作り上げ、店長、従業員に実行してもらおうと躍起になるが、“役人臭”が嫌われ空回りする。しかし紆余曲折はあったが優秀な女性パート従業員、二宮の協力も得て、スーパーを見事建て直しの軌道に乗せる。研修期間も終わり野村は、県庁に戻り、スーパー再建の過程で学んだ事を県政に反映させたいと思うが・・・・

 簡単に言ってしまえば、スーパーマンと、黄門シリーズとシンデレラ物語の身近な合体作みたいなのだが、随所に日本的な味付けのてんこ盛りが見られた。

 特に後半が、前半の小気味良い展開に比べ、寸詰まりなのが気になった。


 食品検査員が来店した時のピンチを、それまで無能だった店長が条文を暗記していて切り抜けたという落ち。二宮の未来が仕事ではなくエリートとのハッピーエンドであろう予想。野村が県庁に帰ると、従来の既得権益の重圧の中に飲み込まれていくであろうあきらめ感。・・・・野村がこれから本来の輝きを発揮すべき時になんら展望も示せず終わりなのか。ひょっとして今まで無料だったエスプレッソの有料化が救いなのか・・・・・?結局長いものには巻かれろの処世訓を垂れたかったのか・・・・・。

なんとも中途半端な気持ちで取り残されてしまったので、この作品の後半を外国風にアレンジしてみた。

 アメリカ流

ピンチを切り抜け業績急回復の功労者、野村は、スーパーの本部のたっての要請で、県庁をやめ流通業に身を投じる。その後は、持ち前の努力と能力でめきめき頭角を現しスーパーの親会社の重役に抜擢され、海外展開に日夜駆け回っている。

ある日県庁の元同僚と会う。先日行われた知事選で、やり手の新人が選ばれ、県庁内の人事が一新された事、それに伴い旧来の根回し方式が通用しなくなり、ぬるま湯的環境が一新されて残業が増えた事など愚痴を聞かされる。

一方、あのスーパーでは、二宮が副店長として正社員になり、更にてきぱきと切り盛りをしている。しかし店員のパート化は更に進み、前の店長はリストラされて今は居ない。エンドロールの最後。残飯を物色しているホームレス風の男が映し出される。アップ。前の店長に非常に似ている

中国流。

政府の査察官が再調査にきた時、誰も条文を説明できなかったため、スーパー挙げての学習指導大会が連日連夜繰り広げられ、問題点、責任者の追及がなされる。野村の指摘が正しかった事が認められ、今後はそれに沿って改革していく事が確認される。店長は罷免され、二宮がみなの推挙により店長になり、パート社員の待遇も改善される。新しく開設された託児所を覗くと、前の店長、今はスーパー付属託児所の所長が、野村の作成した改革案を一生懸命朗読して、園児達に聞かせている。

野村は、県庁に戻り功績により共産党に入党が認められると共に、係長に出世した。しかし上司、知人、親戚縁者等々への贈答、家賃の高騰等々で生活は楽ではない。大学時代からの彼女は外資系企業で働き高給取りであり、何となく気後れしてしまう。

一方二宮は惣菜部の調理師と家庭を持ち、家でも料理の腕をふるってもらっている。

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