« 豚は太らせて食え! | トップページ | 今浦島 »

2007/10/29

イネの仲間達  追加

 “イネの仲間達”で大切な一群を紹介するのを忘れていた。花や実に注目する余り、花がめったに咲かない竹、ササ(60年周期、120年周期説等)の仲間が思い浮かばなかったのだ。

 今まで2回にわたって見てきたイネの仲間は、すべて草本(草)だったが、竹とササの仲間は殆んどが木本(木)である。又稈鞘(筍の皮)があることなどが、他のイネ科の仲間と異なっている。更に植物学的には稈鞘が短期で落ちる竹、長く留まるササに区別される。

 竹といえば今では筍(竹の子)、特に孟宗竹が注目される位だが、孟宗竹が日本に渡ってきたのは今から250年ぐらい前のことで案外新しい。しかしそれ以前から竹は多くの場面で日常生活用具の素材として用いられてきた。私が子供の頃は垣根や遊び道具、物干し竿、ざるやかご等々で竹が普通に使われていた。

 平安時代前期に成立した『竹取物語』の翁は竹で“よろづの”ものを作るのが仕事だったという。竹取物語といえば、竹から生まれた女の子(かぐや姫)の話だが、中国の四川省に、よく似た『斑竹姑娘』(竹の娘)という民話があるという。熱帯アジアには直径30センチを越える竹もあるというから、案外その地域がこれらの物語の発祥地なのかもしれない。

 また日本各地には七夕に竹を飾る習慣が伝わっているが、インドネシアのバリ島の祭りの情景に非常に似ているという。竹はアジアのモンスーン地域を代表する植物であり、日本文化の源流の一つなのだろう。

 昨今は竹林が増えすぎて困るという話を良く聞くし、テレビでも増大するのを防ぐ知恵を出し合う番組もあった。確かに竹の成長力はすごい。最盛期には1日に1メートル前後伸びるという。

同じ太さの鉄棒と鉄パイプの曲げ強度にはほとんど違いがないというデータがある。竹の筒状の茎はさらに、ところどころに節を作る事により、ある一定の高さを得るためには最も効率がいいとも言えるのだろう。根も一年に数方向に5~6メートルも伸張するという。

 だが芝生と一緒で、日照に恵まれないと直ぐに滅びてしまう。竹林より背の高い樹木に覆われてしまえばたちどころに樹勢は衰える。すなわち自然状態の森林では遅かれ早かれ淘汰されてしまう。現実に竹林の所在地は耕作地と天然林の間であり、人間との共生関係の中で守られてきたことがうかがえる。

 

 しかしアジアのモンスーン地域と南アメリカに分布の中心地を持ち、ヨーロッパや北アメリカにはもともと生存しなかったため、近代の科学文明から取り残されてきた感があるが、ここに来て見直しの機運が出てきた。

 バイオエタノール   竹、廃材等で石油に代わる燃料を生産

 パルプ   竹のパルプで良質な紙を製造

 音響製品  竹の繊維を利用した高音質のスピーカー

                     等々

 身近な素材から、毎日の生活に役立つものを見つけていく。技術進歩の原点であろう。

 
   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 9月24日の文章で、当時花をつけているイネ科植物を紹介しましたが若干補足します。採集地域は大体同じですが、だけは多摩川土手まで足を伸ばしました。

07_2

08_2 

09_2









25 シナダレスズメガヤ       26 ハイヌメリ           27 ヌカキビ ・・・・・⑦

28 ジュズダマ  29 アシボソ   30 アブラススキ        31 シマスズメノヒエ    ・・・・・⑧

32 ナルコビエ  33 メリケンカルカヤ  34 メガルカヤ       35 オガルカヤ         ・・・・・⑨

|

« 豚は太らせて食え! | トップページ | 今浦島 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: イネの仲間達  追加:

« 豚は太らせて食え! | トップページ | 今浦島 »