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2007/10/08

イネの仲間達  続

 先々週は身近のイネ科の植物、世間では雑草とも呼ばれることの多い種類を主として紹介したが、今回は昔から人間にとって役に立ち大切にされてきた仲間を簡単に見てみたい。

イネ  夏に雨が多い地域の夏作物。70008000年前に中国南部で栽培が始まり、今では世界人口の半数以上の人々の主食となっている。大多数のイネは、田に水を張って栽培するため、栄養が適度に補充され、連作障害が起きないので、毎年同じ土地で栽培できる。

また日本の水田は、全国の洪水調節用ダム300余個の貯水能力の4倍の貯水能力を持ち、環境保全に重要な機能を果たしているという。

小麦  夏季は乾燥し、冬に雨の多い地域の冬作物。メソポタミア(西アジア)で栽培が始まりヨーロッパ、中国、アメリカに伝わる。イネ、トウモロコシと並んで世界三大作物といわれる。連作障害がおきるので輪作の必要がある。

トウモロコシ  新大陸原産。アメリカが最大の生産国で大規模化、機械化が進んでいる。食用の外に食用油、コーンスターチの原料、家畜の飼料としても重要。最近はバイオエタノールで注目。

大麦 西アジア原産。ヤバネ大麦(二条大麦)からはビールが、六条大麦からは麦茶が作られる。

モロコシ アフリカ原産で中国東北地方のコーリャン(高粱)はその北方Kouryan_3適応型。主食、酒の原料、飼料等に用いる。

エンバク(オート麦)  オートミールの素材。


ライ麦  原産地は西アジアだが、耐寒性があるため北欧で作られ、黒パンの材料となる。


 日本の五穀として米、大豆と共に古来珍重されていた。

アワ  エノコロ草起源。 日本最古の栽培植物のひとつ。中国の黄河流域が発祥地といわれ漢字「禾」のモデル。唐以前は中原(中国北方)では主食でありその後も、五穀のひとつとして大切にされた。

ヒエ  イヌビエ起源。東アジアで栽培され、昭和期までは日本でも主食の一つであった。

キビ  インド原産とされる。日本には弥生前期(縄文後期?)に渡来。和名は黄実から転化したという。桃太郎の携帯食として知られる黍団子の原料。

 以上の外にも世界各地で現在も主食とされているものは多い。

ハトムギ(ジュズダマの栽培種 インド、ミャンマー)

シコクビエ(オヒシバの近縁で、エチオピア、インドで主食、酒の原料)

テフ(カゼクサの近縁 アフリカ)

トウジンビエ(チカラシバの近縁 インド、アフリカ)

 他にも

サトウキビ ニューギニア原産で、砂糖の主な原料。現在バイオエタノール原料として注目を集めている。


アシ(ヨシ)  水質浄化作用が注目されている。ヨシズの材料。


牧草  多くがイネ科植物。牛、馬、羊等の主要な食料。 

緑化用  シバ(芝生)シナダレスズメガヤ(法面)

染料(コブナグサカリヤス)観賞用(パンパスグラス)ハーブ(レモングラス

茅(かや)葺屋根  戦前の農家の一般的屋根葺き材 

                等々 

 こうしてみてくると、私達は昔から現在に至るまで、イネ科植物なしには夜も日も明けぬほどお世話になっているのが分かる。たまには道端の雑草といわれているイネの仲間達に目を留めてみるのもいいのではないだろうか。

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